楽観的なムードに満ちた1950年代のスウェーデンでは、明るく快適でフレキシブル、家族全員のためのスペースを備えた、モダンな家という概念が誕生しました。1950年代終盤にテレビが登場すると、家具はますますソフトで軽く、機能的になっていきます。
イケアは、チークやマホガニーのような木材を使うシンプルで機能的なデンマークデザインの家具からインスピレーションを受け、一流の北欧デザイナーたちとのコラボレーションを開始します。今では多くのお客さまが、重厚なソファやサイドボードといった古いスタイルの家具は避けるようになりました。
」のコンセプトでは、北欧が誇る職人技と、スペースエイジならではの滑らかな流線型を組み合わせたモダンな家具が重要な役割を果たします。新しいテレビを中心にして、家族全員が自然な形で一緒に過ごせる場所、ファミリールームが誕生したのもこの頃です。
スウェーデン国内の経済状況が活発になるにつれて、人々の生活水準も向上していきます。家はより大きく、巧みな設計が施されるようになり、部屋数が増え、機能的なキッチンを備えるようになりました。トイレとバスタブが付いたバスルームを完備し、自然光がたっぷり入り、地下には共用のランドリールームを備えたアパートメントが増えていきます。
また、快適なシーティンググループ、低めのコーヒーテーブル、実用的なシェルフユニットのようなホームファニッシングも、より統一感を感じられるものになります。古いソファベッドに代わって、寝心地のいいラテックスマットレス付きのベッドが選ばれるようになり、ラグやモダンな柄の布地が、全体のコーディネートを引き締めます。
IKEAカタログには、若い世帯向けに書かれたわかりやすい家づくりのヒントが掲載されています。また、子どもや若者向けにこだわり抜いた商品展開が始まります。顧客はエルムフルトのショールームで製品を直接見たり試したりしてから、自宅へ直接配送を依頼することができます。
イケアは現代的かつ低価格な家具の開発に乗り出しました。新しいツールや家具、そしてホームファニッシングへのアプローチ。当時はエキサイティングで楽観的な空気に満ちた時代でした。
